あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
年末年始はとにかくキッチンが大活躍します。小さい頃は、母が作るおせち料理の手伝いでキッチンと家の中を行ったり来たりしていました。年が明けると、お雑煮やお餅を焼いたり、これまた結構キッチンにいることがあります。三が日は主婦が台所に立たなくてすむためにおせち料理がある、と聞いたことがありますが、どうしたってそういう訳にはいかないですよね〜。
家族の人数が多かった時代はキッチンが多少離れていたり囲まれていても、それなりに家族の気配を感じることはできたでしょう。でも、今のように家族の人数が少なくなったり、防音性が高くなった壁や、ドアが多い住宅では、キッチンを離れて作ってしまうと、お互いになかなか気配を感じることができなくなってしまいます。
キッチンは、食生活を司りながら、家族のコミュニケーションの起点となる大事な場所です。近年はセミオープンやオープン型のキッチンも多くなって、ダイニングとキッチンがつながっている住宅はよく見かけるようになりました。でも、キッチンから個室や階段といったほかの部屋まで見える住宅はどれくらいあるでしょうか?玄関からの家族の出入りや子供室の明かりなどが見えるような関係にあると、キッチンで何か作業をしながら家族を見守ることができて、時間の節約にもなるし、コミュニケーションのきっかけが増えると思います。プランを考えるときに、キッチンからの視線の範囲を少し広げるような計画を考えてみてはいかがでしょうか。(MK)