上野

KMKa2009-08-21

上野の国立西洋美術館で開催している、ル・コルビジェ展に行ってきました。
西洋美術館ってできてからまだ50年しか経っていないのですね。
なんだかもっと前からあるような気がしていました。出来たのは、丁度今放映中の「官僚たちの夏」のようにまだまだ日本が先進国の仲間入りをしていない頃。コルビジェはこのために来日しますが、彼の目に映った東京はどんな印象のものだったのでしょう。
面白かったのは、コルビジェの最初のプロポーザルが依頼された松方コレクションを展示する美術館、という範囲をはるかに超えたものだったことです。建物ひとつしか頼んでいないのに、いくつも描いてくるとは、それじゃついでにこれも建てましょう、なんてことにはならないですよね。でも、建物の外の様子を細かく計画しようとした、彼の創造力を垣間見ることができました。(しかし、美術館の周りに建物を建ててしまったら、彼の構想の「無限美術館」が実現したとき、増築の邪魔になったのでは・・・?)
上野の美術館には子供の頃よく行ったので、懐かしい気持ちになります。それにしても、あの彫刻の中庭にどうして植え込みなどを作ってしまったのでしょう?あの中庭はコルビジェの計画の中でも重要なものなのに、床材と無関係に植え込みが作られているのを見たら、悲しくなりました。もし、世界遺産に選ばれることがあったら、是非あの中庭を元の姿に戻してほしいと思います。(KM)