海堂尊の小説

KMKa2009-06-11


現在海堂尊の小説に凝っています。


「バチスタ」や「ジェネラルルージュ」とかのドラマとか映画とか流行ったのは一昔前のことみたいで、いまさらなのかもしれませんが、相方がまずハマり、私まで引きずられて現在出版されている海堂本のすべてを網羅しそうな勢いです。血の出てくる話は苦手なはずが、手術のシーンなどさすが現役医師が書いているので、その場にいるような臨場感で描かれており、どんどん引き込まれてしまいました。お医者さんや看護婦さんの現実的な仕事の内容や、現在社会で問題になっている地域医療や、産婦人科、小児科の問題、メタボの話などタイムリーな話題が満載なので、そういう問題を理解する上でもためになります。
アメリカでは建築家は医者や弁護士と同様のプロフェッショナルと呼ばれる職業なので、海堂尊のメディカル・エンターテイメントの向こうを張って、アーキテクチャー・エンターテイメント小説を誰か書いてくれないかなー、とちょっと思ったりしました。建築家が主人公の映画とか小説はいろいろありますが、現実からかけ離れたものが多いですし(何故かお金持ちで、女性にモテまくり、暇そうなキャラだったりします)、仕事の内容自体を主題にしているものは少ないのではないでしょうか。建物を構想して建てる過程には、必ずさまざまなドラマがありますし、多くの人が絡んできます。
海堂氏は厚生労働省にずいぶん不満があるようですが、こっちだって国土交通省に言いたいことはたくさんあるし・・・、などと思っていたのですが、相方に「建築は医療みたいに一般の人に興味をもたれる職業じゃないよ。」とあっさり却下されてしまいました。そんなものでしょうか・・・。まあ、一生ケンチクカという職業の人に会わないで過ごす人は多いでしょうが、お医者さんにお世話にならない人はいないですものね。
でも、それなりに面白いエピソードも作れるし、小説家の才能があったら、1冊くらいは面白いのが書けるかもしれないのになー、と思ったりしています。(KM)