収納スペース

住宅の設計をするとほとんど必ず「収納スペースを十分にとってほしい」と言われます。
私も主婦として、確かにあふれるモノをさっとしまえるスペースの必要性は常に感じているので、設計者としてその要望にはできるだけ応えようとしています。でも、最近どんどん増えていく自分のモノをみわたして、収納スペースを増やすより、モノを減らすことも重要なのでは、と思ってきました。
もともと「捨てられない症候群」なのではないかと思うくらいモノを捨てられなかったワタシ。日本人は世界のほかの国の人たちに比べて、格段に持ち物が多い国民だそうですが、私も例外ではありません。何年も前の映画の半券とか、学生時代のテストとか、見返すこともないようなモノが日々のスペースを侵略していることに気づきました。思い切って捨て始めると、少しスペースが空いてきて、生活がちょっと快適になりました。大体、覚えきれないほど服を持っていることって問題ですよね。着ない服をクロゼットにぎゅうぎゅう詰めにして、服と服の間が換気されなくて湿気でカビが生えそうになるなんて、ナンセンス。そんなシンプルな事実にやっと気づいたのです。

ということで、できるだけモノを捨てていくのが最近のマイ・ブームです。
長年蓄積したモノはちょっとやそっと捨てたくらいではなかなか減りませんが、少しずつヴォリュームを減らしていくと、なんだか楽になっていく感じです。

もし、将来自分の家を建てる機会があったら、収納スペースは小さめにして、そこに収まるモノたちだけに囲まれて生活したいと思っています。
そんなシンプルな生活が理想ですが、まずはもっと「捨て上手」にならないと。(KM)