対決

KMKa2008-07-24



上野の東京国立博物館 平成館で開催されている「対決 巨匠たちの日本美術」展に行ってきました。
人気の展覧会だとは思ったのですが、この暑い平日の午前なので狙い目かと思ったのですが、やはり結構混んでいました…。
まあ、日本美術のスターたちが一堂に会する展覧会ですからね、当然なのかもしれません。
「対決」と銘打ったこの企画のコンセプトが面白いですよね。対決したくない人も、無理やり対決させられている場合もありましたが、こうやって対比させてみると、わかりやすいし、様式や流れも頭に入りやすくなります。個人的には「運慶vs快慶」「永徳vs等伯」と「仁清vs乾山」の対決が面白かったです。コンセプトでも十分見せますが、さすが国立博物館、展示している作品がどれも国宝や重要文化財級の素晴らしいものばかり。琳派ファンの私には絶句ものの光悦、宗達の共作や光琳の蒔絵などもありましたし、若冲蕭白の迫力満点の巨大な屏風絵、掛け軸も展示されています。
こうやって見ると、「日本美術」や「日本的な表現」の多様さに改めて驚いてしまいます。(型にはまらない作品が集められたということでもありますが。)
作品の多くが墨絵ですが、一度紙に筆を下ろしたら一気に描きあげなくてはいけない、間違えの許されない緊張感。その迫力は間違えるとすぐ「undo」や「delete」が出来てしまう電脳時代には全く及ばないものがあります。
日本の宝の一部を体験できた贅沢な午前のひと時でした。(KM)


「対決 巨匠たちの日本美術」展は8月17日(日)まで開催されているそうです。