フランクフルト・キッチン

frankfurt kitchen


なでしこジャパン、すごかったですね!!!
負けているときは、こちらが「もうここまで立派に戦ったのだから、十分。」と諦めていたのに、彼女たちは諦めないで戦い続けました。
特に延長戦後半の終了間際に得点するとは、本当に脱帽です。技術、体力以上に精神力に脱帽です。

なでしこが快挙を遂げた場所、フランクフルトは1920年代に「世界最初のシステム・キッチン」が女性建築家によって作られた場所です。
女性の建築家がほとんどいなかった時代に、信念を持って低所得者のための集合住宅を手がけ、女性の労働力の軽減を目指して、効率的で精密なキッチンを設計したのはマーガレット・シュッテ・リホツキーという女性です。彼女もまた、高い能力と共に、強い精神力を持った人でした。リホツキーがエルンスト・マイと共に「フランクフルト・キッチン」を設計し、ロシアに渡って多くの集合住宅を手がけたのは、20代から30代前半のこと。それから、彼女の精力的な仕事への情熱は戦争によって大きく狂わされてしまいます。反ナチス活動のため、40代の数年を過酷な収容所で過ごし、戦後もそのためになかなか大きな仕事には恵まれませんでした。

それでもリホツキーはなんと103歳まで強く生きぬき、後進のために働きました。

恐るべし、女子力。見習わねば。

※ リホツキーのようなすばらしい先人の作品を集めた本を執筆中です。出版された暁には是非お手にとってごらん下さい。
(KM)