21_21 Design Sight

KMKa2009-11-30


今日で11月も終わりです。いまひとつのお天気でしたが、以前勤めていた事務所の先輩に誘っていただいて、六本木の21_21 Design Sightで開催されている深澤直人展に行ってきました。プロダクト・デザインという領域は建築のデザインとかぶるところがありそうで、結構知らない世界です。深澤さんのデザインはとても親しみが持てて、少しユーモラスで、それでいて格好いいので、展覧会もとても楽しめました。先日深澤さんの講演会に行ってきたばかりの先輩の解説によりますと、深澤さんは身の回りのものをドラスティックに変えたデザインをするのではなく、みんなが潜在的に「もうちょっと、こうだったらいいのに」と思っているようなところを探り当てたデザインを考えられるそうです。いかにも、という感じのデザインでないので、多くの人に「格好いい、心地よい」と思われ、かつ行き届いたデザインです。そんなにデザインにこだわっていなさそうな、友達の家に行ったときに、深澤さんの加湿器が置いてあったことを思い出しました。

建築では現在、かなり過激なデザインをしないとなかなかメディアに載らない、という状況があるのですが、建築のデザインをより多くの人に楽しんでもらうためには「アヴァンギャルド」的なものを追いかけるのではなく、お施主さんの思いもよらなかった方法で、生活を豊かにできるようなデザインを目指そうと、先輩と語り合いました。とても刺激を受けた展覧会でした。(写真は我が家でも使っている深澤デザインの電話です。)(KM)