進化途中の「太陽光発電」

先日、東京ビッグサイトで開催されていた「PVシステムEXPO」を見学してきました。太陽光発電は、現在様々な補助金等がついたりして、政策的にもバックアップされているエコ技術の一つですが、金額的な問題、施工の問題、デザインの問題など、まだまだ発展途上の分野ですが、この展示会ではいろいろ進化した製品が見学できました。太陽後発電パネルを取り付けるとき、防水層の処理は大きな問題です。見学したもののなかに、マグネットで屋根に取り付けるもの(「マグモレン」)や、薄い太陽光発電シートを防水層と一体に施工するもの(http://www.tajima-roof.jp/proofsolar/)などがあって、防水層を切らない施工方法が紹介されていました(というのも、太陽光発電のクレームとして、漏水は非常に多い)。また、太陽光発電パネルは、南向き30度程度に設置すると一番効率がいいとされており、設置面に制約を受けていましたが、薄膜の円筒型のモジュールのもの(http://www.osolar.com/html/japan/02_product/cigs.php)は、南だけでなく太陽の高度に追従でき、方位や角度にもかなり自由度が高くなる、とのことでした。
太陽光発電(太陽熱給湯も)は、システムとしての良さは十分理解していましたが、デザイン性や施工性(コストも含め)を考えると制約が大きいように思っていました。屋根は日本の建築では重要なデザイン要素の一つですが、太陽光発電パネルを取り付けると、どうしても設備機器に支配されたような印象が否めなかったですが、いろいろ進化する技術を見ると、「格好よく」デザインとして取り付けられるようになってきているのだなあ、ということを実感しました。太陽光発電(太陽熱給湯も)は今後もますます増えることと思いますが(ヨーロッパなどでは、地域熱供給の熱源として集合住宅の計画に全面的に取り入れられたりしています。)、住宅のデザインに直結するエコ技術の一つとして、今後も注目していきたいと思います。(MK)